多摩川の河口へ

 午後から多摩川の河口方面へサイクリング。
 二子玉川からまずは六郷用水・丸子川沿いの道を行く。武蔵野台地の段丘崖である国分寺崖線の下、多摩川より少し高いところを流れる水路を見ながら走り、世田谷区から大田区に入ったところにある田園調布八幡神社に立ち寄る。

 田園調布八幡神社鎌倉時代の建長年間(1249‐56)に創建されたと伝えられる古社で、多摩川の低地を見下ろす台地上に位置している。


 創建当時は台地のすぐ下まで多摩川の水が打ち寄せる籠谷戸(ろうやと)と呼ばれる入江があり、物資を積んだ舟が出入りする天然の良港だったという。また、高台上には鎌倉街道が東西に走り、河港とも接続しており、この地は交通の要衝として、多くの鎌倉武士が駐屯していたようだ。
 神社の位置は舟の出入りを監視できる港の入口に突き出た台地の上で、そこに源氏の守護神である八幡神が祀られたわけだ。

(昔、眼下は多摩川の入江だった。今でも土地が低い。) 
 籠谷戸は戦国時代には世田谷城主・吉良氏(足利氏の支族)の河港でもあったようだ。
 その後、天正18(1590)年に小田原北条氏が滅亡し、八王子城主・北条氏照の旧臣・落合某がこの地に庵を結び、主家の冥福を祈り、江戸時代に入って新たに社殿が建てられ、御神体が祀られたのだという。

 とにかく神社で手を合わせ、再び自転車に乗り、多摩川沿いの道に出て、あとはひたすら河口をめざす。
 箱根駅伝でおなじみの六郷橋で右岸の川崎市側に渡り、多摩川河口まで走る。途中、痛ましい中学生殺害事件の現場を通る。今日も花束を手にした人が訪れていた。
 蕭条たる葦原が広がる多摩川の対岸に羽田空港が見えてきた。羽田の漁師町にある水門も見えている。




 ユリカモメ。


 アオサギ

 釣り船とモノレール。


 多摩川の河口。干潮で、干潟が広がっている。






 ドイツへ旅立つルフトハンザ機。


 サイクリングロードの終点。道の先に多摩川河口水位観測所。

 少しずつ潮が満ち始めているのかな。

 アオサギ

 ヒドリガモ

 カワウ。盛んに水に潜って、魚を追っている。

 多摩川の猫。



 川崎の工業地帯を走る神奈川臨海鉄道の線路。

 タンク車を連ねた列車がやってきた。





 六郷橋から世田谷区の古道好きしか知らない「六郷田無道」のルートを帰る。
 閉園後の池上梅林。

 走行距離は57.4キロ。