12月2日のコウノトリ

 千葉県野田市で自然界に放されたコウノトリの12月2日の情報。

 毎年、冬が近づくと西へ移動する個体もいたが、今年は現時点ではそのような動きは見られないようだ。

 2015年生まれの「未来」♀と「翔」♂は春からずっと茨城県神栖市にいる。ただし、「未来」の装着しているGPSの発信機は台風以来、通信不能になっているようだ。

 また、2016年生まれの「きずな」♂も神栖市にいる。

 「きずな」の弟の「ひかる」は栃木県栃木市小山市付近だから、引き続き渡良瀬遊水地とその周辺にいる。

 2017年生まれの「ヤマト」♂は茨城県取手市・千葉県柏市付近。

 2018年生まれの「りく」♂は11月25日の情報ではまだ佐賀県伊万里市にいる。日本と韓国の間でコウノトリが行ったり来たりしているという情報もあるので、「りく」も海を渡ってしまうかも、と思っていたが、もう1年ぐらい伊万里からほとんど動いていないようだ。

 そして、今年生まれて放された「カズ」♂と「レイ」♀は群馬県板倉町・栃木県栃木市付近だから、これも渡良瀬遊水地だろう。

 ということで、現在生存している野田のコウノトリ8羽のうち、7羽が関東にいて、しかも、すべて利根川水系の水辺で暮らしているようだ。

 ところで、一時、徳島県生まれのコウノトリ「歌」♀が関東へ飛来し、「ヤマト」や「ひかる」などと行動を共にしていたが、11月初めまで渡良瀬遊水地周辺にいて、その後、関東から姿を消し、11月半ばにはまた徳島県に帰ったようだ。ちゃんと戻れるんだねぇ。また関東へやってきて、野田市生まれの個体との間で繁殖してくれるといいのだが・・・。

 写真は多摩動物公園コウノトリ。ここは関東におけるコウノトリの繁殖拠点になっていて、野田のコウノトリも多摩生まれのコウノトリの子孫である。

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