第71回安田記念

 春のマイル王決定戦、安田記念東京競馬場・芝1600メートルで行われ、14頭が参戦。今年のNHKマイルCを勝った3歳馬シュネルマイスターなどマイルG1の勝ち馬が6頭もいる強豪揃いだったが、断然の1番人気は昨年の覇者でマイルG1を4勝している5歳牝馬グランアレグリア。不安材料は前走・ヴィクトリアマイルから中2週のローテーションの影響ぐらいか。2番人気は一昨年の安田記念マイルCSを勝った6歳馬インディチャンプ。

 レースはダイワキャグニーが先行し、トーラスジェミニが2番手、その後ろにラウダシオンとダノンプレミアムが続く。インディチャンプは先行勢を見ながら5番手を進み、グランアレグリアは馬群のやや後ろ。

 そして、4コーナーを回って直線に入ると、各馬が横に広がり、接戦となるが、グランアレグリアは馬群に包まれ、なかなか進路が見つからない。そんな中、インディチャンプが馬場の真ん中から抜け出して先頭に立つ。しかし、ようやく馬群の間を縫って内から抜け出したグランアレグリア、外から勢いよく伸びてきた4番人気シュネルマイスター、さらに外から8番人気のダノンキングリーがインディチャンプをとらえ、3頭の激戦となり、ダノンキングリーがアタマ差で先着。グランアレグリアは惜しくも2着で連覇ならず。

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 ダノンキングリーはディープインパクト産駒の牡5歳。通算12戦6勝で重賞4勝目。G1は初勝利。3歳時に皐月賞3着、ダービー2着などG1でも好走しながら、なかなかG1タイトルに手が届かなかった馬が昨年の天皇賞・秋12着以来、7カ月ぶりのレース、7度目のG1挑戦で初のタイトルを手にした。

 

1着ダノンキングリー(川田) 2着グランアレグリア 3着シュネルマイスター

4着インディチャンプ 5着トーラスジェミニ

 

 ダノンキングリーもディープインパクトの子だが、海外でもディープインパクトの娘で日本生まれのアイルランド調教馬スノーフォール(F.デットーリ騎乗)が4日にエプソムダウンズ競馬場で行われた伝統のG1英国オークス(芝2,410m)で2着に16馬身という信じられないような大差をつけて圧勝。大きな話題になっている。英オークス242年の歴史の中でも最大の着差だそうだ。映像を見ても、最後の直線で2着以下の馬が画面から完全に消えていたからね。

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 ディープの子というと、スピードの出る軽い馬場が得意なイメージだが、雨が降り、勝ちタイムが2分42秒67もかかる重い馬場での圧勝というのは相当な価値がある。早くもあちらのブックメーカーでは今年の凱旋門賞の1番人気になっているようだが、父が果たせなかった凱旋門賞制覇を娘が実現してくれたら、と思う。