金メダル・・・ならず。。。

 カーリング、21歳以下の世界一を決める世界ジュニアカーリング選手権がドイツのフュッセンで行われている。前回優勝の女子日本代表は出場10か国中4位で準決勝進出。昨日の22時(日本時間)から予選9勝0敗で1位のスイスと対戦。北海道の名寄市では地元出身の高校生3人が出場しているということで、深夜にもかかわらず、パブリックビューイングも行われたらしい。全国的にはまったく話題になっていないのだが。

 とにかく、予選リーグ初戦で対戦した時も接戦だったが、準決勝もそれに相応しいハイレベルの接戦となった。

 日本が1エンド、不利な先攻で1点を奪うスチールで始まったが、2エンドにスイスが3得点。しかし、日本も3エンドに2点取ってすぐに追いつく。

 その後、1点ずつ取り合って、4-4で迎えた9エンドにスイスが1点を勝ち越し。しかし、最終10エンドは日本が有利な後攻。日本が完璧にこのエンドを支配して、No.1~3まで確保して、スイスのラストストーン。これが完璧に決まって、逆にNo.1を取る。日本のスキップ三浦はラストショットを手前の石に当て、その石を飛ばして相手の石だけを弾き出すランバックを見事に決めて、一気に3点を奪い、7-5で逆転勝利。

三浦の最後のランバックが世界カーリング連盟のツイッターで紹介されていた。

 

 日本   1020000103  7
 スイス  0300010010  5

 

 準決勝のもう1試合はスコットランドノルウェーを破り、決勝は日本対スコットランドの対戦に。昨年の北京五輪で日本のロコ・ソラーレが準決勝でスイスを破り、決勝でスコットランド(イギリス)と対戦したのと同じパターンになった。ロコ・ソラーレは結局、準優勝だったが、ジュニアはどうか。

 

 日本時間の今日17時から行われた決勝。

 日本は1エンド、ブランクの後、2エンドに一気に3点を先制されるが、3エンドに2点を返すと、4エンドにも2点スチールで逆転。5エンドに1点与えて同点で迎えた6エンドに2点を加えて6-4。ショットの精度でも日本が上回り、試合を優位に進めていく。さらに8エンドにも1点スチールで7-4。これで9エンドに相手に3点まで取られても、最終エンドは有利な後攻と勝利への筋道も見えてきた。

 その9エンド、日本がスチールの可能性すら見えていたが、スコットランドのスキップが最後にスーパーショットを決めて3点。7-7の同点に追いつかれる。それでも10エンドは日本が後攻。1点を取ればよいので、シンプルな展開に持ち込み、狙い通り、最後のスキップのドロー合戦となった。先に投げた相手が絶妙の位置に石を置いてきたが、日本の三浦が最後の一投を相手の石よりもハウスの中心に近づけることは彼女にとってはさほど難しいものではなく、まさに勝利が見えたところで、まさかのショート。石をハウス内に入れることができず、ほぼ手にしたかに見えた2大会連続となる金メダルがするりと逃げて行ったのだった。カーリングではよくあることではある。スキップの1投目で先にハウスの中心にドローしておいたほうがよかったかもしれないが、それは結果論だろう。ここまで劇的な逆転勝利を重ねて決勝まで来た日本はこれまで難しいショットを何度も決めてきた三浦のミスショットで悔しい逆転負け。彼女はまだ高校3年生。来年も日本としての出場権は手にしたので、また代表に選ばれるように頑張ってほしい。帰国するとすぐ来年の日本代表を決定する日本ジュニアカーリング選手権が待っている。SC軽井沢所属の大学生、上野、荻原両選手はもうジュニア卒業になるのかな?

 とにかく、金メダルはならなかったが、銀メダル。日本女子ジュニアが世界のトップレベルにあることを十分に証明したとはいえると思う。

 

 日本      0022020100 7
 スコットランド 0300100032 9

(前列左から松永愛唯(Third,Vice-Skip),、三浦 由唯菜 (Forth,Skip)、 佐久間 優名(Alternate)。後列左から 上野 結生(Second)、小笠原歩 (Coach)、荻原 詠理(Lead)。前列の3人が高校生)

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