WBC日本対オーストラリア

 World Baseball Classicの1次ラウンドB組の侍ジャパンにとっての最終戦。相手はオーストラリア。日本の先発は2年連続で投手四冠に輝いたオリックスの山本由伸。現在の日本プロ野球界では最高の投手といえる。

 日本の先攻で始まった1回表。1番ヌートバーが四球で出塁すると、2番近藤が右前打で繋ぎ、3番大谷。初球のカーブを空振りした後の2球目。同じカーブが今度は甘く入ってきたところを打ち返し、打球はライトスタンド後方の看板を直撃する特大の3ラン。いきなり日本が3点を先制。その裏、山本は150キロ超の速球と140キロ台後半の高速フォーク、緩いカーブなどを駆使して三者凡退、2奪三振の完璧な立ち上がり。

 2回表、日本は先頭の中野がヒットで出塁すると、すかさず二塁へ盗塁。中村が送って、ヌートバーがタイムリー。さらにヌートバーも盗塁に成功し、近藤の二塁打で5点目。

 4回表には先頭の9番中村がヒットで出ると、ヌートバー、近藤、大谷が3連続四球で押し出し。6-0。今大会は相手投手の制球力が悪いのか、サムライ打線を警戒しすぎなのか、どのチームの投手も四球が多い。

 山本は4回まで投げて60球、1安打、無失点、8奪三振とほぼ完ぺきな投球で後続へ繋ぐ。

 5回表にも日本は2四球と中村の二塁打で1点追加して7-0とすると、その裏から左腕・高橋奎二が2回を無失点に抑え、7回は大勢、8回は湯浅が走者を出しながらも無失点で切り抜け、9回は20歳の高橋宏斗がソロ本塁打を浴びたものの、後続を断ち、7-1で試合終了。日本は4勝0敗のB組1位で準々決勝進出。

 その準々決勝でアメリカ行きをかけて日本と対戦する相手は台湾で試合を行っているA組2位のチームとなるが・・・。

 夜の試合でイタリアがオランダに勝ち、全日程を終えてこの2チームとキューバパナマ、台湾がすべて2勝2敗で並ぶ異例の大混戦。大会規定に基づき、失点率(4試合での失点数を守備アウト数で割った数値)が低かった順に1位キューバ、2位イタリアが準々決勝進出。日本は16日に東京ドームでイタリアと対戦することが決定。