小仏城山~日影林道

 3月31日に高尾山に登ってきた話の続き。

 高尾山頂では休む場所もないので、すぐに奥高尾方面へ向かう。まだ3月だというのに、かなり暑く感じる。

 これはダンコウバイ(檀香梅)かな。

 一丁平で休憩を、と考えていたが、木陰のベンチはほとんど塞がっている。

 日本人女子と外国人男子のカップルがベンチで休んでいて、女子の方が「あ、トカゲだ」といって素手で捕まえて見せると、彼氏のほうが怖がって逃げている。「よくさわれるな。ボクはムリだ」と(英語で)言っている。見てみると、トカゲではなく、カナヘビのようだった。

 いくつか空いている日なたのベンチには暑くて座る気がしないので、ここでも休憩はせずに、城山まで頑張って歩く。

 杉の林。

 高尾山から45分ほどで小仏城山に到着。標高670.3メートル。高尾山が599メートルだから、70メートルほど高い。

 高尾山。

 城山茶屋でなめこ汁を買って、おにぎりの昼食。

 前回はここから相模湖へと下ったが、今回は日影林道を下る。昨年、この道を歩いてノウサギに遭遇したので、また期待してしまうが、今日はトレイルランナーが何人も走っているので、道に出ていたとしても、逃げてしまうだろう。


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 クサイチゴかな。

 最初は日当たりの良い道で暑さを感じたが、やがて杉や桧の林に入り、その名の通りの日影沢に沿うようになると、急に涼しくなる。「涼しい」という感覚は夏の暑さがあってこそだが、3月なのに本当に涼しくて気持ちがいい。この日の東京が3月としては観測史上最高の28℃超えの暑さだったことは後で知った。

 去年の6月にこの沢でノウサギを見た時はひたすらイタドリの若葉や茎を食べていたが、まだイタドリは生えていない。


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 ニリンソウがあちこちでたくさん咲いている。

 湧水が道を流れている区間もあり、タテハチョウやシジミチョウの仲間がたくさん飛んでいる。

 植物観察のグループもいて、あちこちで道端の草花にカメラを向けている。専門家と一緒に歩いたら楽しいだろう。

 ミヤマキケマン

 これはヨゴレネコノメソウかな。

 麓近くまで下ったところで、立派なカメラを手にしたおばさんに「この先にタカオスミレはありましたか?」と聞かれたが、スミレはたくさん見たものの、タカオスミレとはどんなスミレなのか知らない。葉っぱが赤っぽいスミレだそうだ。

 まもなく大学生らしいグループと行き会い、そのうちの女子が「タカオスミレだ」といってカメラを向けている。なるほど葉が赤褐色だ。

 こんな葉色のスミレはここまで見ていなかった気がする。

 ずっと水音を聞きながら下ってきた日影沢が南浅川と合流する地点で林道も旧甲州街道にぶつかる。

 そこにミツバツツジが咲いていた。

 ここからほとんどの人は高尾駅までバスに乗るが、僕は歩く。

 

 つづく