高尾山から景信山へ

 朝8時半前に家を出て、京王線で高尾山へ。

 高尾山口駅前で、駅前の川の対岸にあった火の見櫓が消えていたことにショックを受ける。やっぱりどんどん消えていくようだ。

 気を取り直して登山開始。9時40分。

 沢沿いの6号路から入ったが、正月だし、やはり薬王院に参拝したいので、途中の琵琶滝から急登で1号路へ。

 断層。

 琵琶滝。

 登山者というよりは観光客が多い1号路にあった七福神

 浄心門。

 男坂の百八段。

 杉苗奉納者。3位が定位置だった北島三郎が4位になっていた。1本10円換算らしい。トップの京王電鉄はずっと30万本だったはずだが、半減。コロナ禍による減収が響いたか?

 昔は実際に杉苗を奉納していたそうだが、いまはお金を寄付し、山林整備に使われるそうだ。さぶちゃん、毎年百万円ずつ寄付しているのだから、やはりすごい。銅像が立ったり、歌碑ができたりするわけだ。

 10時35分に薬王院に到着。

 薬王院本堂。

 飯縄大権現

 境内の一番奥にある不動堂。

 10時58分、599メートルの山頂に到着。いつもながら人が多いが、大混雑というほどでもない。どっと汗が吹き出し、額の汗が目に流れ込んで、目がしみる。

 今日は富士山がきれいに見えていた。

 南アルプスも見える。

 しかし、都心方面や横浜方面などは霞んでいて、あまり見えなかった。相模湾も見えず。

 高尾山では5分ほど休んだだけで、奥高尾の城山方面へ。

 一旦下って、また登る。この道は一昨年も歩いたので、今回が2度目。明るい尾根道で、登山というよりはハイキング気分。

 高尾山から40分ほどで標高670.3メートルの小仏城山に到着。霜が解けて、地面がぐちゃぐちゃだ。ここには茶屋があり、お昼が近いので賑わっている。名物のなめこ汁とおでんを買い、おにぎりの昼食。樹上からコゲラの声。今日はここまでキジバトヤマガラヒヨドリぐらいしか見ていないし、ほかにメジロシジュウカラの声を聞いただけ。

 都心方面は相変わらず霞んでいるが、空気が汚れているのが分かる。ふだん、あんなに澱んだ空気を吸って暮らしているのか、と思う。

 ここから相模湖方面に下るのも面白いな、と思ったが、予定通り小仏峠方面へ。12時10分出発。ここからは下り基調。

 杉や桧の林の中を行く。

 途中、眼下に相模湖が見える。午後になって富士山も霞んできた。エナガの群れが通る。

 城山から20分で小仏峠に到着。昔の甲州街道が越えていた峠で、武蔵と相模の境界だった。

 峠にたたずむ地蔵尊庚申塔

 前回はここから旧甲州街道を通って麓の小仏宿へ下ったが、今日はまだ12時半。時間があるので、1.2キロ先の景信山に足を伸ばす。ここからは初めての道、初めての山だ。

 最初は急な上りが続いたが、やがてなだらかな尾根道になる。

 そして、また急な上りがあって、小仏峠から30分ほどで727.1メートルの景信山に登頂。

 ここにも茶店があり、多くの登山者で賑わっていた。

 景信山の標柱の後ろに三等三角点がある。

 今日はここまでにして、ここから下り。小仏バス停まで2.6キロ。

 最初は日当たりのよい道だったが、まもなく杉や桧の林に入る。登りよりは下りのほうが膝や足首、足先などに負担がかかる。

 こんな注意書きがあった。高尾山にもクマがいるのか。

 道はいったん落葉樹の林になり、それからまた針葉樹林。急な下りで、中央道の小仏トンネルの上を越え、40分ほどで旧甲州街道に出た。

 そこから小仏のバス停まではすぐで、高尾駅高尾山口駅行きのバスが3台待っていたが、僕は乗らない。このまま高尾駅まで歩くつもり。あと5キロほどあるが、この旧街道の雰囲気がけっこう好きなのだ。

 途中、あちこちで梅がちらほらと咲いていた。

 街道沿いの石仏を眺めたり、駒木野宿の小仏関所跡を見たりしながら、ひたすら歩き続け、高尾駅には15時頃に着いた。