第67回有馬記念

 中央競馬は一年をしめくくるグランプリ、有馬記念中山競馬場・芝2500メートルで行われ、G1馬7頭を含む16頭が参戦した。ファン投票1位は史上最多得票のタイトルホルダーだったが、1番人気は秋の天皇賞で鮮やかな差し切り勝ちをおさめた3歳馬イクイノックス。2番人気が凱旋門賞11着以来のタイトルホルダー。3番人気はエリザベス女王杯の勝ち馬ジェラルディーナ。4番人気がジャパンカップを制したヴェラアズール、そして5番人気が昨年の年度代表馬で、今年はまだ勝ち星がないエフフォーリア。

 さて、レース。スタートしてすぐコーナーにかかるため、内枠が有利と言われる有馬記念だが、外目の13番枠からタイトルホルダーが好スタートで飛び出すと、予想通り、すぐに先頭に立って馬群を引っ張る自分の形に持ち込む。2番手にブレークアップが続き、ジャスティンパレスとディープボンドが並ぶように3・4番手。その後ろにボッケリーニ、エフフォーリアが並走。イクイノックスはエフフォーリアの後ろ。絶好の位置。スタートで出遅れたジェラルディーナは後方を追走し、最後の追い込みに賭ける。

 そのまま2度目の3コーナーあたりで、後方にいた6番人気のボルドグフーシュが外から一気に順位を上げ、それより前にいたイクイノックスも早めに動きだす。

 イクイノックスは4コーナーではもう先頭に並びかける位置まで来ていて、ここで勝負はあった感じ。直線に入ると、外から一気に抜け出して、後続を突き放し、2着に2馬身半の差をつけて優勝。

 2着には菊花賞2着馬のボルドグフーシュが入り、3歳馬のワンツー。今年の3歳はレベルが高いという評判を証明した形。ボルドグフーシュの鞍上・福永は来年2月限りで騎手引退と調教師への転身を発表しているが、最後の有馬での初制覇にはあと一歩及ばなかった。3着には後方から追い込んだ4歳牝馬ジェラルディーナ。母ジェンティルドンナとの母娘での有馬制覇はならず。出遅れがなければ、もう少し上の着順もあったか。タイトルホルダーは最後失速して、9着に敗れる。ヴェラアズールは10着。


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 イクイノックスはキタサンブラック産駒の3歳牡馬。春の皐月賞、ダービーはいずれも2着だったが、秋に天皇賞有馬記念と年上の馬を相手にG1を連勝。通算6戦4勝。デビューから6戦目での有馬記念制覇は史上最速。また、このレースは父キタサンブラックも2017年に勝っており、父子制覇となった。恐らく、今年の年度代表馬も当確ではないか。ちなみにイクイノックスとは「昼と夜の長さがほぼ等しくなる時」という意味だそうだ。黒っぽく見える青鹿毛の馬体も美しくてカッコイイ。

 

1着イクイノックス(ルメール) 2着ボルドグフーシュ 3着ジェラルディーナ

4着イズジョーノキセキ 5着エフフォーリア