第68回有馬記念

 中央競馬の1年を締めくくるグランプリ、有馬記念中山競馬場・芝2500メートルで行われ、G1馬8頭を含む16頭が出走した。

 ジャパンカップを圧勝した世界ランク1位のイクイノックスが最強のまま引退し、ファン投票2位の三冠牝馬リバティアイランドも休養で不在だったが、それでも好メンバーが揃った。1番人気は春の天皇賞ジャスティンパレス。2番人気は昨年のダービー馬で、主戦騎手の武豊がケガから復帰してコンビが復活したドウデュース。3番人気は宝塚記念でイクイノックスに迫る2着に入り、凱旋門賞でも4着と健闘した5歳牝馬スルーセブンシーズ。以下、ソールオリエンス、タスティエーラ、タイトルホルダー、スターズオンアース、シャフリヤールの順。どの馬が勝ってもおかしくない混戦模様。

 有馬記念はスタートしてすぐにカーブがあり、スタートの枠順によって有利、不利の差が大きく、内枠の方が圧倒的に有利とされる。その枠順抽選では1番人気になってもおかしくなかったスターズオンアースが大外16番、15番がスルーセブンシーズと有力牝馬2頭が不利な外枠に入り、一方、先行したいタイトルホルダーが絶好の4番。1番にソールオリエンス、2番にシャフリヤール。1番人気のジャスティンパレスは10番と悪くない枠順。ドウデュースは5番。

 さて、注目のスタート。最高のスタートを切ったのはスターズオンアースで、鞍上ルメールはそのまま馬を前に行かせ、予想通り先頭に立ったタイトルホルダーの後ろ、さほど強引にも見えない形で2番手につける。この時点でスターズオンアースが勝つかと思った。

 ジャスティンパレスはスタートからダッシュがつかず、最後方。ドウデュースも後方で折り合いに専念。スルーセブンシーズは中団前寄りの外。ちょっと引っ掛かり気味。

 前半はタイトルホルダーがマイペースで引っ張り、2周目の向こう正面からややペースアップ。後続を引き離しにかかる。

 2度目の3コーナー付近からドウデュースが徐々に進出を開始し、4コーナーでは3番手まで上がってくる。

 そして、最後の直線。逃げ込みを図るタイトルホルダーにスターズオンアース、さらにドウデュースが迫り、勢いで上回るドウデュースが前の2頭を交わして先頭に立ち、そのままゴールイン。武豊とドウデュースの劇的な復活勝利に競馬場はものすごい歓声に包まれ、ユタカコールが湧き起こった。

 1番人気のジャスティンパレスは4着。3番人気のスルーセブンシーズはいい位置取りに見えたが、最後伸びず12着。序盤に脚を使ったのが響いたか。


www.youtube.com


www.youtube.com

 

 ドウデュースはハーツクライ産駒の牡4歳。通算12戦6勝で、G1は朝日杯、ダービーに続き3勝目。

 

1着ドウデュース(武) 2着スターズオンアース 3着タイトルホルダー

4着ジャスティンパレス 5着シャフリヤール