放鳥コウノトリの現在

 11月は冷たい雨の朝で始まるが、雨は午前中で上がり、午後は晴れる。しかし、寒い。日光男体山浅間山など関東周辺の山々からも初冠雪の便りが届く。北海道ではすっかり雪景色のところもあるようだ。
 千葉県野田市で昨年から始まったコウノトリの放鳥事業。コウノトリの舞う里づくりをめざすという地元の思惑に反して、自然に放されたコウノトリたちは各地を自由に飛び回っている。最新の情報である10月31日現在の居場所は…。

  コウノトリ放鳥情報

 2015年放鳥の「翔」♂は去年12月に高知県南西端の大月町に移動してから、ずっとそこにいる。完全に定住生活のようだ。自然が豊かな土地なのだろうし、余程居心地がいいのだろう。
 同時に放された「未来」(みき)♀はしばらく滋賀県米原市に留まっていたが、秋が深まるとともに西に移動を開始し、今は岡山県里庄町にいる。去年も岡山県を中心に瀬戸内沿岸で冬を越したので、同じパターンか。
 今年6月に関東の空へ飛び立った兄弟。「きずな」♂は最近、新潟市にいる。これから冬に向かって、また西へ行きそうな予感。
 今のところ、唯一、関東地方に留まっているのは「ひかる」♂。ずっと北関東方面をうろうろしていたが、今は神奈川県厚木市にいるらしい。この先、どうなるのだろう。1羽ぐらい、関東地方に留まってほしいのだが…。

 野田市と同様に埼玉県鴻巣市でもコウノトリの暮らせる環境づくりを進めているが、いざ放鳥となると、同じようにどこか遠くへ飛んでいってしまうのだろうなぁ。
 これはどこへも行かない上野動物園コウノトリ

 そのコウノトリ舎の屋根に止まっている野生のダイサギアオサギ