高尾山

 ふと思い立って高尾山に登ってきた。

 京王線高尾山口駅まで行き、ケーブルカーなどは使わず、山頂まで徒歩。麓から先日の雪が残っている。

 きょうは節分で、薬王院で節分会が行われるらしい。「祝優勝 片男波部屋 玉鷲関」の立て看板が出ている。ということは、大相撲初場所で初優勝した玉鷲が豆まきにやってくるということだろうか。

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 額から流れ落ちる汗をぬぐい、途中でセーターを脱いで、薬王院まで登ると、すでに混雑のためか入山規制が行われていて、節分会を待つ行列ができていた。結局、薬王院は素通りして、3号路経由で山頂へ。

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 今日もけっこう賑わっている。老若男女、外国人も多い。残念ながら富士山や江の島は霞んで見えなかった。

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 画面中央に富士山が見えるはず。

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 13時半からビジターセンター主催のガイドウォークが行われるので、参加。定員10名で、本日は8名が解説員さんと一緒に歩いた。

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 ここまでで姿を見たのはヤマガラシジュウカラヒヨドリぐらい。ほかにコゲラ、ウグイス、エナガ、ヒガラの声は聞いた。

 フユシャク(冬尺)のオス。冬に見られる蛾。カマキリやハチなどの天敵がいない冬に繁殖するそうで、メスは翅が退化して、蛾とは思えない姿をしているそうだ。

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 ビジターセンター前の桑の木にはカイコガの仲間のまゆの残骸がぶら下がっていた。養蚕に利用されるカイコはこのクワコから人間が品種改良して作り出した、いわば小さな家畜で、クワコのまゆからは100メートル分ぐらいの糸がとれるが、カイコだと1個のまゆで1,600メートルもの糸がとれるそうだ。

 クワコのまゆ(右)とカイコのまゆ。

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 ヤママユのまゆ。

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 ウスタビガのまゆ。

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 山頂付近でタヌキのため糞を観察。タヌキは複数の個体が同じ場所に糞をする習性があり、それによって餌などの情報交換をしているそうだ。糞の中に輪ゴムがいくつも交じっている。登山者が出したゴミを食べた結果だろうか。まぁ、体外に排出されたのだから問題はないのかもしれないが、いいことではない。糞なので、写真はなし。

 それから高尾山といえばムササビである。

 これはビジターセンターの剥製。

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 ムササビの巣穴。画面中央の樹木の縦の裂け目から出入りしているようだ。

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 ムササビの食痕。冬は木の芽などを食べているようで、枝をまず噛み切って、それから冬芽を食べて、最後に捨てる。切り口が斜めになった枝が落ちていれば、それはムササビが食べた痕である。

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 ムササビの糞。

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 これもムササビの食痕。

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 これは檀香梅(ダンコウバイ)のつぼみ。黄色の花が咲く。

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 イノシシが土を掘った痕。

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 キジョランの葉で越冬するアサギマダラの幼虫。高尾山はアサギマダラの越冬地の北限であるらしい。そして、高尾では函館や屋久島から来たアサギマダラが見つかったという。

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 ここで50分間のガイドウォーク終了。野鳥ではウソのフィーフィーという声が聞こえたが、姿は見えず。ヤマガラエナガコゲラメジロヒヨドリなど。

 解散後、薬王院へ再び戻る。

 去年の台風で折れた巨木。高尾山でもかなりの木が倒れたり、折れたりしたようだ。

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 洞窟の奥に安置されている福徳弁財天。腰をかがめて入る。

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 通りかかった幼い女の子が「これ、桜かなぁ」と言い、父親が「桃かな」と言う。梅だと思うが。

 薬王院ではこれから豆まきが始まるようだった。

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 豆まき始まり。年男年女が豆をまく。

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 玉鷲の姿を探したが、見当たらない。

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 玉鷲ではない力士はいた。片男波部屋の玉なんとか。←玉乃龍というらしい。片男波部屋は毎年参加しているようだ。

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 ほかにも芸能人などが参加しているらしいのだが、誰が誰やらさっぱりわからず。

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高尾山薬王院の節分会2019

 さて、高尾山に登った時、必ず食べるのは天狗焼き。ケーブルカーの山上駅前で売っていて、たい焼きの天狗ヴァージョンみたいなものだけど、皮がパリパリ、カリカリで、内側がモチモチで、黒豆を使った餡はトロトロ。とてもうまい。行列が出来ていたが、並んでしまった。そして、僕のすぐ後で本日完売となった。15時半ごろ。

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 これ、本当に美味しいのだ。高尾山に行ったら、ぜひ!

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 都心方面の眺め。今日は気温が上がったせいか、全体的に霞んでいる。

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 帰りも歩いて下ってきた。

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(追記)片男波部屋の力士が薬王院の節分会に登場するのは毎年恒例のようで、玉鷲も午前中はいたようだが、午後は調布市深大寺でも豆まきをしていたようだ。初優勝で人気急上昇ということだね。