日本シリーズ第4戦

 ホークス3連勝で早くも日本一に王手がかかった日本シリーズ第4戦。Gファンも早くも諦めムードだが、今日のGは打線を大きく組み替えて臨んだ。先発投手はホークスがベテラン左腕の和田、Gは畠。

 初回、Gは先頭の若林が和田の変化球をとらえて右中間二塁打でいきなりチャンス。続く2番に入った坂本もレフトフェンス直撃の二塁打で、あっというまに1点先制。このシリーズ初めてリードを奪う。なお無死二塁だったが、丸、岡本が倒れ、ウィーラー四球の後、中島が14球粘った末に空振り三振。結局、1点止まり。

 その裏、G先発・畠から一死後に中村晃二塁打。続く柳田が初球、打った瞬間にわかるホームランをライトスタンドに叩き込み、あっという間に逆転。

 2回にも9番・甲斐が豪快な2ランホームランを放ち、4対1。これでもう試合の行方は見えてきた。

 ホークスは3回から継投に入り、松本、嘉弥真、高橋礼、岩嵜、モイネロと繋ぎ、Gに得点を許さず、9回は守護神・森が2走者を出しながらも最後、亀井を二飛に打ち取り、試合終了。ホークスは圧倒的な強さで4連勝。史上2度目、パ・リーグでは初の日本シリーズ4連覇を達成。

 Gは屈辱的な2年連続での4戦全敗となった。

 これで日本シリーズパ・リーグが8年連続優勝で、通算成績でも36勝35敗とついに勝ち越しとなった。

 個人的には痛快としか言い様のないシリーズだったが、4試合で終わってしまったのはちょっと物足りないと言えば、物足りない。経済的にも損失は大きいのだろう。

 とにかく、セ・パの実力格差の大きさを誰もが認めざるを得ない状況なわけだが、プロスポーツというものは選手が個々の能力を極限レベルまで発揮する中で勝負するものであるとするならば、セ・リーグの場合、リーグ内の戦力格差が大きすぎて、強いチームは能力を極限まで発揮しなくても勝ててしまうというところがあるような気がする。そういう緩さが最高レベルの力勝負になった時に弱さとなって現れるのではないか。GはまたFAなどで戦力補強に走るのかもしれないが、それよりもセ・リーグ全体の底上げが急務なのだろう。

 日本シリーズでは無敵に思えるソフトバンクだって、昨年も一昨年もリーグ優勝はできなかったわけだし(西武が連覇)、去年も今年もロッテには負け越しているのだ。