WWCC2024決勝トーナメント~日本は予選敗退

 きょうの東京は曇りで、夕方には弱い雨が降りだす。都心の最高気温は15.5℃。ほぼ平年並み。当初の予想ではもう東京の桜は開花しているはずだったが、まだ咲かない。ここ数年に比べるとやや遅れ気味か。

 これは庭のスモモ。


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 カナダのシドニーで行われている世界女子カーリング選手権2024。 13か国が参加して、総当たりの予選リーグが昨日で終了。 日本代表のSC軽井沢クラブは3勝9敗の11位で予選敗退。

 今年の参加チームを見た時、各国のトップチームがずらりと顔を揃えており、初出場のSCにとっては厳しい戦いになるのは予想できたが、チーム創設5年目で初めて日本選手権を制した若いSC軽井沢の世界での実力は未知数であり、ロコ・ソラーレなど日本の強豪チームよりさらにハイレベルなチームが数多く出場する大会で、 どこまで通用するのか、楽しみでもあった。 実際、日本チームにも素晴らしいショットがいくつも出たものの、やはり、全体的にはショットの精度が安定せず、対戦を通じて世界のトップチームの経験と実績に裏打ちされた完成度の高さを見せつけられる結果となった。スイスのフォース、アリーナ・ペーツなど日本戦でのショット成功率100%というありえないような数字で、日本は完敗だった。 まぁ、これは仕方がない。 伸びしろはたっぷりあるチームだから、この経験を今後に生かせばよいだけの話だ。

 ただ、今年と来年の世界選手権で順位に応じて付与されるオリンピックポイントによって、次の2026年冬季五輪の出場国が決まるので、今回11位で3点のみに終わったことから(優勝で15点)、日本女子のオリンピック出場もかなり厳しくなった。 来年、どこのチームが日本代表になるか分からないが、相当頑張らないといけないし、それ以前に来年の出場権を取るところから始めなければならない。 ポイントが足りずに出場権を得られなかった国々による世界最終予選もあるが、これも厳しい戦いになるのは間違いない。 4年に1度、オリンピックの時だけ異常に盛り上がる日本のカーリングだが、実は大ピンチである。 だから、国際試合はロコ・ソラーレに任せればよいのだという声も出そうだが、ロコが日本選手権で予選落ちしてしまったのだから仕方がない。

 もうひとつ。日本の若いチームが世界選手権などに出て、戸惑うのが、いわゆるアリーナアイス。カーリング専用の施設ではなく、フィギュアスケートやアイスホッケーの試合が行われる大きな会場で試合が行われるので、観客の熱気などで氷の状態が刻々と変化して、対応に苦しむ場面が多く見られるのだ。日本でも2年前の日本選手権は横浜のアイスアリーナでの開催が予定されていたが、新型コロナの影響で会場が稚内に変更され、無観客開催となった。来年以降、日本選手権は多くの観客が入れる都市部のアリーナでの開催を検討してほしい。観客もそれなりに入るのではないか。

 

 で、カナダでの世界選手権であるが、予選を勝ち抜いた上位6チームによる決勝トーナメントが始まる。

 予選1位は11勝1敗の地元カナダ(Homan)、2位は大会4連覇中で、世界選手権の連勝が42でストップしたスイス(Tirinzoni)、3位がイタリア(Constantini)、4位が韓国(Gim)、5位がスウェーデン(Hasselborg)、6位がデンマーク(Dupont)。

 1位カナダと2位スイスはそのまま準決勝進出。 プレーオフで3位イタリアは6位デンマークと対戦し、イタリアが勝利。 4位韓国は5位スウェーデンと対戦し、韓国が勝利。

 準決勝ではカナダと韓国、スイスとイタリアが対戦し、どちらも接戦となったが、カナダは韓国1点リードで迎えた最終エンドで3点を入れて、9-7で逆転勝利。 スイスはイタリアに6-3で勝利。

 明日は日本時間朝5時から決勝がカナダ対スイス。 世界ランキング1位のR.Homanと2位のS.Tirinzoniによるまさに世界の頂上決戦。3位決定戦が世界9位のイタリアのS.Constantiniと世界3位の韓国E.Gim 。 すべて世界トップ10以内のチームが順当にベスト4に入ったということになる。

 

 この上位4チームのうち、日本はイタリアに対して2点リードで最終エンドを迎えながら、相手コンスタンティーニの最終投で2点取られて同点に追いつかれ、有利な後攻だった延長11エンドでもちょっとしたミスから主導権を奪われ、2点をスチールされて、8-10で逆転負けを喫したのが惜しかった。

 

 ところで、現在の女子カーリング界における日本の位置というのを見てみると・・・。

 チーム別の世界ランキングでトップ10にはカナダが4チーム、韓国とスウェーデンが2チームずつ。 スイス、イタリアが1チームずつ。 残念ながら、日本のチームは入っていない。
 昨シーズンはロコソラーレ(Fujisawa)が4位あたりにずっとつけていたが、今シーズンはずるずると後退して、現在は12位である。

 しかし、世界のトップ30を見てみると、やはりカナダが最多で13チームだが、2番目に多いのが日本で、5チーム(12Fujisawa,18Kitazawa,20Yoshimura,28Tabata,30Ueno)。今回代表のSC軽井沢は世界30位だった。

 以下、韓国3チーム、スイス、スウェーデンアメリカが各2チーム、イタリア、スコットランドノルウェーが各1チームで合計30。

 日本は世界のトップ30に入る強いチームは少なくないが、本当にトップクラスのチームは存在しないというのが、世界ランキングだけでみた現状。

 

 ところで、日本国内でも日本ジュニアカーリング選手権(21歳以下)が北海道・妹背牛町で男女8チームずつが参加して開催中で、本日が決勝戦だった。女子は世界ジュニア選手権で金メダル1個と銀メダル2個を獲得している三浦由唯菜がスキップの札幌国際大学が優勝。男子は常呂ジュニアが優勝。

 女子は今年も世界で銀メダルを取っているので、日本は来年の出場権もある。三浦選手は4個目のメダル獲得に挑むことになる。

 

(きょうの1曲)DOOPEES / Now That You've Gone


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