第83回皐月賞

 牡馬クラシック三冠レースの第一戦、皐月賞中山競馬場・芝2000メートルで行われ、18頭が参戦。馬場は昨日の雨の影響で重。

 昨年の2歳G1,朝日杯とホープフルSの勝ち馬がいずれも不在で、混戦模様。その中で前走・共同通信杯を勝った4戦3勝馬ファントムシーフが1番人気。2番人気は前走・京成杯を勝った2戦2勝のソールオリエンス。3番人気は前走・スプリングSを勝った3戦3勝ベラジオオペラ。

 レースは宣言通りグラニットが先頭に立って逃げ、ベラジオオペラ、タッチウッドなどが続く。先行勢が競り合ったためか、ペースは速め。ファントムシーフは10番手あたりを進み、ソールオリエンスは後方15番手を追走。前半1000メートルが58秒5。重馬場のわりにはやはり速い。

 そして、4コーナーでタッチウッドが先頭に並びかけ、直線では激戦となるが、先行勢は軒並み失速し、5、6番手を追走していた5番人気のタスティエーラが抜け出す。しかし、ほとんど最後方で直線に入ったソールオリエンスが大外一気で追い込んできて、あっという間にライバルたちを交わして先頭に立ち、そのままゴールイン。デビューから3連勝で最初の一冠を手にした。


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 先週の桜花賞からJRAが注目馬のジョッキーのヘルメットに装着した小型カメラの映像を公開するようになったが、今回もソールオリエンスの横山武史とファントムシーフのC. ルメールが装着したカメラの映像がアップされている。ただ、後方から行った横山のカメラは前の馬が蹴散らした泥などが付着してスタートしてすぐに何も見えなくなる。

 ルメールのカメラは中団後方から最後の直線で進路を探しながら前へ進出するスリリングな映像だが、その外を一頭だけ別次元のスピードで軽やかに上がっていくソールオリエンスの姿を捉えていて、その速さがよく分かる。ライバルにあんなスピードで走られては、名手ルメールといえども、どうにもならない。


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 ソールオリエンスはキタサンブラック産駒の3歳牡馬。これで3戦3勝。先月のドバイで圧勝し、世界に衝撃を与えたイクイノックスも同じキタサンブラックの息子。現役時代、北島三郎の所有馬ということで話題だったキタサンブラック種牡馬として世界的に評価され、近い将来、子ども達が世界中で走る日が来るかもしれない。

 

1着ソールオリエンス(横山武) 2着タスティエーラ 3着ファントムシーフ

4着メタルスピード 5着ショウナンバシット