ひたちなか海浜鉄道の旅(その3)

 8月6日に茨城県のローカル線、ひたちなか海浜鉄道沿線を旅した話の続き。

 阿字ヶ浦から磯崎、平磯にかけて続く、恐竜が生息していた中生代白亜紀の地層が露出した磯浜を散策している。

 遠くから笛や太鼓の音が聞こえてくる。お祭りをやっているようだ。

 平磯海水浴場のシンボル「クジラの大ちゃん」のオブジェを見て、平磯地区に入る。海水浴場に浮かぶ巨大なクジラの滑り台が子ども達に大人気らしい。

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 すぐにお囃子の発生源に遭遇。

 平磯三社祭といって、三年に一度の祭りがこの土日(5日、6日)に行われているらしい。三社とは酒列磯前神社とその摂社の津神社、起松神社をいい、平磯の五つの町会それぞれの引き屋台が2日目の夕刻から「おっしゃい、おっしゃい、おっしゃいな~」の掛け声とともに町内を練り歩くのが最大の見どころだそうだ。

 「圷」と書いて「あくつ」と読むらしい。和製漢字で、文字通り「低い土地」を意味する。この地域も東日本大震災では地震津波で大変な被害が出た。

 夜になってからの祭り本番を見てみたかった。大阪・岸和田のだんじり祭りみたいな荒々しい祭りを想像したが、あとでネット動画を見てみると、全然雰囲気が違う。「おっしゃいなぁ」の掛け声も想像とはまったく違った。屋台に乗るのがほとんど女性なので、妙な色気があって、耳にこびりつく。

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 この日、デヴィ夫人も参加したそうだ。夫人の父方の祖父の出身地がこの平磯だそうで。

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 那珂湊までずっと海岸沿いに歩こうかと思っていたが、ここから海辺を離れて、平磯駅をめざす。

 道端に咲くカンナ。

 港を見下ろす津神社。酒列磯前神社の摂社で、祭神は事代主神コトシロヌシノカミ。大国主命の子)。

 境内に祭りの提灯はぶらさがっているが、誰もいない。町を歩いてみると、各所にテントが設営され、人が集まっている。お祭りは神社の境内で行われるというよりは町全体が祭りの会場らしかった。

 海辺の町から坂を上がる途中に金比羅神社。祭神は大物主命。

 境内からの眺め。

 裏参道脇の庚申塚と二十三夜塔など。

 神社の擁壁に取り込まれた駒形神。馬の守護神らしい。

 予想以上に歩いて、正午過ぎに平磯駅に着いた。

 駅前の観光案内板での「中生代白亜紀層」の説明。

 駅名の文字にクジラの大ちゃんや白亜紀の地層などがデザインされている。

 勝田行きでも阿字ヶ浦行きでも、来た列車に乗ろうと考えていたが、5分ほど待つと、12時12分発の勝田行きがやってきた。

 2つ目の那珂湊で下車して、漁港に面したおさかな市場で海鮮丼を食べる。

 つづく