第41回日本カーリング選手権2次リーグ結果

 1月28日から札幌市のどうぎんカーリングスタジアムで始まった日本カーリング選手権。今大会は男女それぞれ前回優勝、準優勝チームにその2チームを除いて世界ランキング上位の3チーム、そして全国5地区の予選を勝ち抜いた5チームの計10チームずつが参戦し、それぞれ2組に分かれて、総当たりの1次リーグを戦うという新しい形式に改められた。そして、各組上位3チームが2次リーグに進出し、別組から勝ち上がった3チームと対戦し、同組の1次リーグの対戦結果も合わせて、上位3チームが決勝トーナメントに進む。

 女子のA組からは育休中の吉村紗也香に代えて小谷優奈を新スキップに指名し、さらにスウェーデンのニクラス・エディンをコーチに迎え、次のオリンピックに向けて本気モードのフォルティウス、昨年準優勝のSC軽井沢から江並杏実を迎えて新体制となった中部電力、一昨年の世界ジュニア選手権で日本人初の金メダルを獲得した上野美優・結生姉妹をスキップとリードに据えたSC軽井沢クラブがそれぞれ3勝1敗で2次リーグに進出。

 B組はこの大会3連覇を狙うロコ・ソラーレが毎度おなじみの不動の4人で若いチームに立ちはだかり、4連勝で2次リーグ進出。2位は今年の世界ジュニア代表メンバー3人を含む若い北海道銀行が3勝1敗。そして、3位はロコ・ソラーレの妹分、ロコ・ステラ(ロコ・ソラーレ.S)が2勝2敗で2次リーグ進出。

 ここまでは順当だったが、2次リーグでは波乱が起きた。昨日の2次リーグ初戦でロコ・ソラーレがSC軽井沢クラブに8-10で敗れ、さらに中部電力にも4-7で敗戦。2連敗でいきなり崖っぷちに追い込まれ、今日のフォルティウス戦には逆転勝ちしたものの、勝ち星で中電、SCと並び、この両チームに負けているロコ・ソラーレの敗退が決定。2次リーグ4勝1敗の北海道銀行が1位、3勝2敗の中部電力が2位、同じく3勝2敗のSC軽井沢クラブが直接対決の結果により3位。明日は中電とSCが準決勝で対戦し、勝者が日曜日の決勝で北海道銀行と対戦することになる。

 予選1位の北海道銀行

(左から田畑百葉、仁平美来、山本冴、中島未琴、伊藤彩未)

 2位の中部電力

(左から北澤育恵、中嶋星奈、江並杏実、鈴木みのり、石郷岡葉純)

 3位のSC軽井沢クラブ。

(左から上野美優、金井亜翠香、西室淳子、上野結生、両川萌音)

 常にロコ・ソラーレを中心に報じてきたマスメディアにしてみれば、残念な結果だろう。基本的にマスメディアというのは多様性というのを嫌い、スポーツでも昔のプロ野球のように巨人戦さえ中継していれば数字が取れた状況を好む。人気が分散することは望ましくないのだ(政治でも同じかもしれない)。しかし、個人的には力のあるチームが次々と出てくる群雄割拠のほうが面白い。中電とSCが決勝で対戦というのが理想だったけれど。

 

 男子はやはり3連覇をめざすSC軽井沢クラブが案外苦戦して、2次リーグを3位で辛うじて通過。3年前に全員高校生の常呂ジュニアとして準優勝して旋風を巻き起こしたロコ・ドラーゴが2位。そして、ベテランと若手が融合したコンサドーレが男女を通じて唯一の全勝で、決勝進出を決める。

 予選1位のコンサドーレ

(左から敦賀信人清水徹郎、阿部晋也、大内遥斗、敦賀爽太)

 2位のロコ・ドラーゴ。

(左から小野寺亮二、前田拓海、中原亜星、前田拓紀、上川憂竜)

 予選3位のSC軽井沢クラブ。

(左から栁澤李空、山口剛史、山本遵、小泉聡)

 大会もあと2日。男女2試合ずつ。もともと世間的には全然盛り上がっていないし、ロコ・ソラーレの敗退でますます盛り下がりそうだが、個人的には盛り上がっている。

 この大会を制したチームが世界選手権に日本代表として出場する。