広尾にある山種美術館に行ってきた。「東山魁夷と日本の夏」展。
東山魁夷(1908-99)の没後25年ということで、同美術館が所蔵する東山魁夷の全作品を展示する特別展。目玉はチラシにも大きく載っている幅9メートルの大作「満ち来る潮」。皇居の新宮殿の壁画のために制作された「朝明けの潮」を一般の人々も見られるようにという山種美術館初代館長、山崎種二氏の依頼で制作されたのが「満ち来る潮」。同じテーマだが、皇居のほうが波静かな海なのに対して、こちらは荒々しい海が描かれている。
東山魁夷が海の風景を描いた皇居の壁画のうち、岩は山口県の青海島、波は石川県の能登半島でのスケッチがもとになっているという話を高校の修学旅行の時のバスガイドが青海島で語っていたのを覚えている。確か、その直前に東山魁夷の展覧会に行ったばかりだったので、印象に残っているのだと思う。
展示作品の中で「緑潤う」のみは撮影可だった。
東山魁夷の作品の中でも好きな絵である「年暮る」も展示されていた。クリアファイルになっていたので、購入。
雪の降る大晦日の京都を描いた1968年の作品で、同じ場所から撮影した最近の写真も展示されていたが、古い町家の中にやはり新しい建物が増えているのだった。
東山魁夷のほかにも歌川広重、横山大観、川合玉堂、上村松園、奥村土牛など数多くの画家の夏の情景を描いた作品が多数展示されていて、東山魁夷が美術学校時代に川合玉堂から指導を受けていたというのは初めて知った。
さて、話はガラッと変わって、カーリング。22日から北海道北見市常呂町で開催されている北海道カーリングツアーの第2戦、アドヴィックスカップ。今日が最終日で、男女の決勝と3位決定戦が行われた。
男子の決勝はコンサドーレ(Abe)対SC軽井沢クラブ(Yanagisawa)。試合は見ていないのだが、8ー3という予想外の大差でコンサドーレが勝利。稚内みどりチャレンジカップに続く連続優勝。主力の離脱などで、一時は低迷したが、若いメンバーを加えて立て直し、今年の日本選手権も制していて、コンサドーレの第2章が始まった印象だ。とはいえ、まだまだ群雄割拠の戦国時代が続くのだろう。
優勝のコンサドーレ。
左から1佐藤剣仁、2大内遥斗、3S阿部晋也、4清水徹郎、A敦賀爽太
3位決定戦はKit Curling Club (Hirata)がTM軽井沢を破り、3位。
ロコ・ソラーレの1強時代が崩れつつある女子の決勝はフォルティウス(Yoshimura)と中部電力(Kitazawa)という稚内と同じ組み合わせ。序盤からフォルティウスが優位に試合を進め、中部電力も北澤のスーパーショットなどで追い上げたものの、6-5でフォルティウスが勝利。稚内の雪辱を果たす。
左から4S吉村紗也香、3小谷優奈、2小野寺佳歩、1近江谷杏菜、A小林未奈
韓国のキム・ウンジとロコ・ソラーレ(Fujisawa)の3位決定戦はロコが序盤に3点をリードしたが、4エンドにキム・ウンジが1点を返すと、5エンド以降は8エンドまで4連続スチールで1点ずつを上げ、5-3で勝ったキム・ウンジが3位。この大会4連覇をめざした地元ロコ・ソラーレは4位に終わる。
(きょうの1曲)Phil Miller / Figures Of Speech
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