小さな旅

高尾山と日影林道(1)

先週は八王子城跡に出かけたが、今度はまた高尾山に行ってきた。一番安上がりで気軽に登れて、そのわりにはいろいろ楽しめる山で、毎週登ってもいいかなと思うぐらいである。 京王線の高尾山口駅下車。今回はどのルートで登ろうか。一番面白いと思うのは6号…

八王子城跡探訪(3)

関東における戦国時代最後の激戦地となった八王子城跡を探訪した話の続き。城山山頂部の要害を見て回り、山を下ってきたところから。 peepooblue.hatenablog.com peepooblue.hatenablog.com 登山道入り口には管理棟などがあるが、この平坦地も曲輪(くるわ)…

八王子城跡探訪(2)

八王子城跡のある八王子城山に登った話の続き。標高446メートル(460メートルと書いてある資料もあり)の山頂の本丸跡に着いたところから。 天正十八(1590)年六月二十三日の午前二時過ぎに開始された前田利家・上杉景勝連合軍による攻撃は守る北条軍だけで…

八王子城跡探訪(1)

高尾山の北方にある戦国時代の山城、八王子城の趾を訪ねる。小田原を拠点に関東一円を支配した北条氏の4代目当主、北条氏政の弟、氏照が築いた城である。 高尾駅からバスがあるが、歩いても大したことはないだろう、と駅から歩く。 高尾駅京王線ホームから…

新緑の御岳山(その3)

5月4日に奥多摩の御岳山に登ってきた話の続き。ロックガーデンを散策し、御嶽神社まで戻ったところから。 最初の予定ではあきる野市の上養沢方面に下るつもりだったが、道が崩落により通行止めになっていたので、御嶽駅に戻ることにする。そうすると、玉堂…

新緑の御岳山(その2)

5月4日に奥多摩の御岳山に登った話の続き。青梅線の御嶽駅からバスもケーブルカーも使わずに2時間歩いて、標高929メートルの山頂にある御嶽神社に参拝したところから。 神社をあとにロックガーデンに向かう。御岳山の南側に刻まれた渓谷で、清らかな水と…

新緑の御岳山(その1)

先日、高尾山に行ったばかりだが、また新緑の山歩きがしたくて、5月4日に奥多摩の御岳山に行ってきた。混雑は覚悟の登山。 家を出て、駅まで歩く途中、なんとキビタキのさえずりが聞こえてきた。渡りの途中で立ち寄ったのだろう。自宅周辺では初めて聞いた…

高尾山で夏鳥ウォッチング

そろそろ夏鳥の季節ということで、高尾山まで行ってきた。 今回は1号路を登る。当然ながら人が多いが、しばらく登ると、頭上からオオルリの声が聞こえてきた。真上だ。高くそびえる杉の木にいるらしい。首が痛くなるぐらい上を向いて探すと、それらしい姿が…

村尾嘉陵「代々木村八幡宮道の枝折」を辿る(その1)

今から二百年ほど前、江戸近郊の散策記録を後世に残した侍・村尾正靖(号は嘉陵、1760-1841)の紀行を辿るシリーズの第二弾。いつの間にかシリーズ化しているが、それぐらい面白い。ただ、日帰りなのに、ものすごい距離を歩くので、その足跡を実際に辿るのは…

高尾山から景信山へ

朝8時半前に家を出て、京王線で高尾山へ。 高尾山口駅前で、駅前の川の対岸にあった火の見櫓が消えていたことにショックを受ける。やっぱりどんどん消えていくようだ。 気を取り直して登山開始。9時40分。 沢沿いの6号路から入ったが、正月だし、やはり薬…

村尾嘉陵「井の頭紀行」を辿る(その3)

江戸の侍・村尾嘉陵(1760-1841)が文化十八年九月十五日(1816年11月4日)に井の頭弁才天に参詣した道筋を辿った話の3回目。たぶん最終回。杉並区の古社・大宮八幡宮に参拝したところから。 peepooblue.hatenablog.com peepooblue.hatenablog.com 「今日は…

村尾嘉陵「井の頭紀行」を辿る(その2)

前回の投稿からだいぶ間があいてしまったが、江戸の侍・村尾正靖(嘉陵)が文化十三年九月十五日(1816年11月4日)、井の頭弁才天まで出かけた道筋を辿る話の続き。 peepooblue.hatenablog.com 嘉陵は堀ノ内村(杉並区堀ノ内)にある「厄除け祖師」で有名な…

村尾嘉陵「井の頭紀行」を辿る(その1)

江戸時代後期の侍・村尾正靖(1760-1841、号は嘉陵)が江戸の郊外のあちこちを歩いて旅した記録『江戸近郊道しるべ』については過去に記事を書いた。 peepooblue.hatenablog.com 村尾正靖は徳川御三卿の清水家に仕えた幕臣で、多忙な日常に追われながらも、…

篠ノ井線のスイッチバック

9月10日の信州日帰り旅行の話の続き。 中央本線の辰野支線に乗って、塩尻駅に着いたところ。この後、篠ノ井線で長野まで行き、最後は新幹線で帰ろうと思う。青春18きっぷは普通列車専用で、新幹線を利用する場合は特急券だけでなく乗車券も買わなくてはなら…

中央本線・大八回り

9月10日の信州日帰り旅行。安曇野でサイクリングをした後、松本に戻る。電車が8分遅れたので、14時10分着。この先の予定は未定ではあったが、腹案はいろいろあり、そのうちの一つを実行すべく慌ただしく14時17分発の塩山行きに乗り換える。塩山とは中途半端…

安曇野サイクリング(その2)

9月10日、信州・安曇野で自転車を借りてサイクリングをした話のつづき。 安曇野といえば、道祖神が多い地域で、ひとつひとつが個性的で、これを訪ねて回るのが楽しい。そして、こういう時こそ自転車の機動力が最大限に発揮されるのだ。 秋の花々が咲く辻に立…

安曇野サイクリング(その1)

9月10日の早朝から出かけて、9時35分に長野県の松本に到着。9時55分発の大糸線に乗り換えて、10時21分に安曇野の玄関口、穂高に着いた。観光客や登山客がどっと降りる。僕も降りる。 久しぶりの安曇野を歩いて散策するつもりだったが、駅前に何軒かレンタサ…

中央本線で松本へ

この夏は十数年ぶりで青春18きっぷを購入し、房総半島、静岡、上越線、茨城県に出かけた。あと1日分を残したまま使用期限の9月10日を迎えた。もう十分に元は取ったが、使い残すのももったいないので、最終日の10日に出かけてきた。 行きたい場所はいくらで…

茨城県のローカル線旅(その4)

9月3日に茨城県まで出かけた話の続き。 ひたちなか海浜鉄道に乗ったり降りたりして常磐線の勝田駅に戻った時点で、常磐線をもう少し北へ行ってみるか、水戸から鹿島臨海鉄道に乗るか、水戸線に乗るか・・・といろいろな選択肢があったが、とりあえず勝田14…

茨城県のローカル線旅(その3)

9月3日に茨城県のひたちなか海浜鉄道に乗った話の続き。 那珂湊の魚市場で昼食をとり、12時54分発の勝田行きに乗車。またもやキハ11-5の「ほしいも列車」である。今日はこのキハ11-5とキハ3710-02の2両が勝田と阿字ヶ浦の間を行ったり来たりしているよう…

茨城県のローカル線旅(その2)

茨城県のひたちなか海浜鉄道に乗った話の続き。 終点の阿字ヶ浦駅で下車して、まずは海を見に行く。駅から細い坂道を下っていくと、まもなく目の前に太平洋が広がった。阿字ヶ浦は茨城県の代表的な海水浴場だそうだが、さすがにもう泳ぐ人の姿はない。雲が多…

茨城県のローカル線旅(その1)

9月3日、上野6時31分発の常磐線に乗り、茨城県ひたちなか市にある勝田駅に8時32分着。ここから14.3キロのローカル線「ひたちなか海浜鉄道」に乗るのが今日の目的である。 この路線には過去に一度乗ったことがあるが、その時は茨城交通湊線といった。その後…

地底駅とループ線(その3)

上越線の湯檜曽、土合の両駅を訪ねる旅の話の続き。 土合駅から再び電車に乗って、上越国境を越え、新潟県まで足を伸ばそう。 川端康成が小説『雪国』を書くきっかけとなった越後湯沢逗留の際はまだ上越線は単線で、新清水トンネルは開通していなかったから…

地底駅とループ線(その2)

上越線の湯檜曽、土合の両駅を訪ねる旅の話の続き。 水上で約1時間、時間つぶしをして、11時40分発の長岡行きに乗車。先ほど湯檜曽から乗った電車の折り返しで、これも臨時列車である(越後湯沢からは毎日運行)。 昼食にはまだ早いが、少しお腹が空いたの…

地底駅とループ線(その1)

昨日(8月27日)、庭の朝顔が花を開くより早く5時前に家を出て、8時前に群馬県の高崎駅までやってきた。今日は上越線の湯檜曽、土合の2駅を訪れるのが目的。いずれも下りホームが長大な新清水トンネルの中にある駅である。 高崎8時23分発の電車で久しぶり…

房総半島一周の旅(4)

房総半島一周の旅の話のつづき。 半島をほぼ一周して、君津から快速電車に乗り、このまま帰ってもよかったのだが、最後にもう一カ所、寄り道をするため、市原市の五井駅で下車。6月にも乗りに来た小湊鉄道の起点である。もう何度も乗った鉄道だが、今日は夕…

房総半島一周の旅(3)

8月11日に房総半島を旅してきた話の続き。 南房総市の太平洋岸、和田浦漁港近くの食堂で昼食にくじらカツを食べたところから。 (関東で唯一の沿岸捕鯨基地の和田漁港) 和田浦駅に急げば、12時18分発に乗れそうだったが、海岸や集落を散策していたら、乗り…

房総半島一周の旅(2)

昨日、本州の南海上で発生した台風8号が東海・関東地方に接近し、今日の東京は雨がザーッと降ったり、また止んだりといった天気。中心気圧は1,000hPaほどなので、大きくも強くもない台風だと思うが、今夜は関東を直撃しそうな気配。警戒を要する夜となりそ…

房総半島一周の旅(1)

久しぶりに「青春18きっぷ」を購入したので、各駅停車でのんびり鉄道旅行を楽しもうと思い、まずは昨日8月11日の「山の日」に海へ行ってきた。房総半島を一周しようと思う。 朝5時過ぎには家を出て、7時前にはもう千葉駅に到着。7時10分発の外房線、上総一…

江ノ島散策(3)

今日は夏至。東京の日の出は4時25分、日の入りは19時ちょうど。日の長さは14時間35分。といっても、朝から曇りで、太陽は出なかった(と思う)。夕方から弱い雨も。 昨日から鉄砲百合が咲きだした。この清楚な感じが好きだが、なんとなく葬式を思い出したり…